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エンドレス・サマー

前向きで切ないアイドルたちが大好きです。

嵐ブレイク戦略の光と影(前編)

あらし 考察

今日から2回にわたって、嵐のブレイク戦略が持つ光の面・影の面を考えていきたいと思います。

ちなみに、担当論とジャニオタになる葛藤 - エンドレス・サマーのエントリーに詳細がありますが、私はジャニヲタになるまで結構悩んだ人です。
いろいろ悩んだものの、嵐担になったことでジャニーズ全般に対する変なアレルギーがなくなり、今では事務所担すれすれのどっぷりつかったジャニヲタです(笑)
そして、嵐のブレイク戦略と事務所内立ち位置の特徴は、このジャニーズに対するアレルギーを取り除くことに集中しているところではないか、と考えています。

今回はデータから見る嵐拡大の軌跡をテーマに、ちょっと真面目に嵐のファン層拡大を感じられるエントリーを書いてみます(笑)
エントリー後半に、嵐界隈の担降りについての話もありますので、不快かも、と感じられた方はそっと閉じていただけると幸いです。

大丈夫な方は続きから!

■嵐のCD売上から見るファン拡大


■嵐のアルバム累積売上枚数
・2001年『ARASHI No.1〜嵐は嵐を呼ぶ〜』32万枚
・2002年『HERE WE GO!』約15万枚
・2003年『How's it going?』約12万枚
・2004年『いざッ、Now』約15万枚
・2005年『One』15万枚
・2006年『ARASHIC』16万枚
・2007年『Time』31万枚
・2008年『Dream“A”live』30万枚
・2009年『All the BEST! 1999-2009』189万枚
・2010年『僕の見ている風景』113万枚
・2011年『Beautiful World』94万枚

■CD売上から分かるファンの拡大
こうやって見ていただくとわかりやすいのですが、「Time」で一気にアルバムの売上枚数が2倍になるんですよね。
2007年の冬には花より男子2」が放送、2月リリースの「Love so sweet」が43万枚を売り上げ、前作「アオゾラペダル」の売上19万枚の2倍以上を売り上げています。
また、2007年秋にはにのと翔くんが出演する「山田太郎ものがたり」が放送、9月リリースの「Happiness」が27万枚を売り上げています。
2008年の2月に「Step and Go」がノンタイアップながら、37万枚を売り上げています。

この数字を見るに、花男と「WISH」からじわじわと注目を集めていた嵐が、花男2と「Love so sweet」の大ヒットで一気に新規ファンが流入し、アイドルポップの名作アルバム「Time」&「Timeコン」で人気をものにした、という感じでしょうか。
2009年リリースのベストアルバムは別として、2010年・2011年のオリジナルアルバムでも100万枚前後の売り上げをあげていることから、嵐や嵐の音楽に好意的で関心を持っている新規ファンを大幅に獲得したことは間違いないですね。



■嵐のDVDから見るファン拡大


■嵐DVD売上枚数(初動売上→累計売上)
・2003年12月:3.8万枚→15.8万枚
『How's it going? SUMMER CONCERT 2003』

・2005年1月:6.8万枚→20.9万枚
『2004 嵐!いざッ、Now Tour!!』

・2007年5月:9.8万枚→18.4万枚
『ARASHI AROUND ASIA Thailand-Taiwan-Korea』

・2007年10月:14.6万枚→30.6万枚
『ARASHI AROUND ASIA+ in DOME』

・2008年4月:15.1万枚→38.6万枚
『SUMMER TOUR 2007 FINAL Time -コトバノチカラ-』

・2009年3月:23.0万枚→54.0万枚
『ARASHI AROUND ASIA 2008 in TOKYO』

・2009年10月:42.8万枚→88.2万枚
『5×10 All the BEST! CLIPS 1999-2009』

・2010年4月:47.7万枚→86.3万枚
『ARASHI Anniversary Tour 5×10』

・2011年1月:61.8万枚→79.3万枚
『ARASHI 10-11 TOUR "Scene"〜君と僕の見ている風景〜STADIUM』

・2011年6月:53.9万枚→70.5万枚
『ARASHI 10-11 TOUR "Scene"〜君と僕の見ている風景〜DOME+』

・2012年5月:57.2万枚→70.5万枚
『ARASHI LIVE TOUR Beautiful World』

■ツアーDVDの初動比較
レンタルがないことから、グループのファン数を反映している指標としてより正確だと考えているのはコンサートDVDです。
また、アルバムの初回特典である「One」のDVDは入っていません。
初動売上はWikiを参照しています。

コンサートDVDだけの初動売上枚数データを比較してみると、
・2007年5月→2007年10月で約5万枚
・2008年4月→2009年3月で約7万枚
・2009年3月→2010年4月で約25万枚
・2010年4月→2011年1月で約14万枚

と、ここ5年で比較すると初動売上はなんと約50万枚近く大幅に増加しているのがわかります。

■ツアーDVDの累計売上比較
一方、累計売り上げはどのような変化があるのでしょうか。
特に顕著に表れているのは、
・2008年4月:15.1万枚→38.6万枚
『SUMMER TOUR 2007 FINAL Time -コトバノチカラ-』

・2009年3月:23.0万枚→54.0万枚
『ARASHI AROUND ASIA 2008 in TOKYO』

・2010年4月:47.7万枚→86.3万枚
『ARASHI Anniversary Tour 5×10』
あたりですね。

■DVD3種に見るコンテンツ力
まず、「Time」は2009年から再び売り上げを伸ばし始め、現在でも音楽DVDのチャートに入っていることがあるそうです。
ファンの中でも「Time」はアルバム・DVD共に人気が高いことから、2009年以降にコンサートDVDを買い始めたファンたちが、集めたくなる過去作品の筆頭ではないでしょうか。
そのことがあってか、初動からさらに23万枚も売上枚数を伸ばしています。

次の「AAA2008」は、国立競技場での初コンサートをおさめたDVDであり、コンサートのメイキング映像もかなり多く収録されていることから、DVDとしても人気が高いと考えています。また、2009年の春以降から2010年あたりに流入したファン層が購入するDVDとしても直近の作品で、選ばれやすかったのではないかと考えています。

最後に、「5×10」ですね。これは、10周年記念コンサートをおさめたDVDでシングル曲を中心としたセットリストが組まれ、嵐の10年間を簡単に遡ることができます。新しく嵐ファンになった人が一枚目のコンサートDVDを買うとしたらひとまずこれを選ぶと思いますし、普段DVDを買わない層も記念コンサートだけに買い足す人が多かったのではないか、と考えています。
2010年春→2012年秋までに40万枚弱も売上枚数を伸ばしており、特にファン層の拡大を感じさせるコンサートDVDではないでしょうか。

■嵐のファン実数を感じられる指標
・2009年10月:42.8万枚→88.2万枚
『5×10 All the BEST! CLIPS 1999-2009』

また、ファンの実人数(というか世帯数?)を考えるに、有効な指標として、「5×10 All the BEST! CLIPS 1999-2009」があります。これは、歴代シングルのPVを集めたPV集にPVメイキングやタツノコプロとのコラボアニメが収録されているものです。10年間の活動のまとめとしてファンの多くが買い求めたと感じるような収録内容ですね。
特筆すべきは、このDVDが一種売りである、というところです。そのため、複数買いをするファンや転売等はほぼ考える必要がなくファンクラブ入会はともかくとして、嵐のDVDを買おう!と思うファンは最大で88万人(88万世帯)いる状況だといえるのではないでしょうか。

■DVD初動売上枚数の変動期区分
DVD初動売上枚数の大きな変動期をもとにファンをつかんだきっかけを考えていきます。
1期)2007年5月→2007年10月約5万枚
2期)2008年4月→2009年3月約7万枚
3期)2009年3月→2010年4月約25万枚
4期)2010年4月→2011年1月約14万枚

■1期)2007年5月→2007年10月で約5万枚
「ARASHI AROUND ASIA Thailand-Taiwan-Korea」はコンサートDVDというか、初の海外公演を行う嵐の裏側を中心に追ったメイキングDVDという印象です。そのため、コンサートDVDを希望していたファンは買い控えたとも、めったにないメイキングのために買うファンが多かったとも考えられるのでちょっと数字が読みにくいDVDではあります。

それを念頭に置いても、2007年の秋に一気にDVDの売上枚数が伸び、次の「Time」DVDとも初動売上にそれほど変化がないことから、初ドームの記念分を差し引いても花より男子2」と「Love so sweet」で流れ込んだファンの影響の方がより大きいと考えられます。

■2期)20084月→2009年3月で約7万枚
まめかんも思いっきりこの時期に含まれる一人です(笑)
2008年は「花より男子F」「魔王」「流星の絆」とメンバーそれぞれの顔が売れ、人気が高まるような演技仕事が続いた年でもあります。

また、大野さんの個展、24時間テレビのパーソナリティー、翔くんのオリンピックキャスター等、他にも大きかったり珍しい露出が多々ありました。特に大野担は初の連ドラ「魔王」と成瀬先生ビジュによって、どう考えてもこの時期に急増したと思います(笑)

この年はシングルの年間売上1位2位を独占したこともあり、音楽関係の露出も非常に多かったのを覚えています。
そのあたりが複合的に働き、嵐コンへの関心が高まっていたこと、「AAA2008」のDVD自体がかなりシンボリックなDVDだったため、観てみたいと思うファンも多く、売上枚数増加につながったのではないでしょうか。

■3期)2009年3月→2010年4月で約25万枚
2009年は10周年ということもあって、メディアでも嵐の特集が組まれることが多く、メディア露出が目立ちました。ベストアルバムも大いに売れ、嵐の楽曲やコンサートが再評価され、メンバーの魅力やキャラクターを一気に浸透させた時期だったように感じます。

また、オリコン年間チャート4冠等の記録も含め、お茶の間で「嵐」という名前を聞く機会が多かったです。
さらに、特筆すべきはNHK紅白歌合戦」への初出場
嵐のコンサートを彷彿とさせる気合の入ったパフォーマンスだったので、紅白を観て嵐や嵐コンに興味を持った方も結構いらっしゃるんじゃないかと思います。

■4期)2010年4月→2011年1月で約14万枚
観光ナビゲーターのような固めの露出や紅白司会の決定等、「国民的アイドル」と表現されても納得の大きな仕事が続いた時期です。
増加の最も大きな理由は定かではありませんが、2009年・2010年の露出で様子見をしていたファンがもう少し深く観てみたい!と一気に嵐ファンになる決意を固めたような印象です。

また、嵐の発売するメディアの多くが初回盤がすぐに売り切れてしまい、のちのち入手困難になることから、「今しか買えないかも」という気持ちでDVDを予約、購入するケースも多くなったのではないかと考えています。
この時期は「怪物くん」露出で親子層にアプローチをかけていき、嵐としても積極的に新しいファン層を獲得しに行く等、攻めていた時期でもありました。

2009年・2010年の固めで毒の強くない露出を通じて「家族で応援できるアイドル」像を確立し、このブランディングに成功したために「ジャニーズの入口」を担っている現状があると考えています。



■まとめ


■「新規ファン」を獲得している嵐
そんなわけで、以上ざっくりですが、嵐のファン数の変化をデータから見てみました。
ジャニーズのグループが自分たちのファンを増やす方法は大きく2種類です。ジャニーズに縁のない新規ファンをつかまえるか、ジャニヲタ内の別グループを応援している人を取り込む担降りを増やすかです。
嵐が事務所内でも独特の立ち位置についているのは、前者の「新規ファン獲得」が現在進行形でできているグループだから、だと考えています。
データでも見てきた通り、ここ数年、十万枚単位でDVD売上枚数やCD売上枚数を増やし続けてきたグループはなかなかいないのでは、と思っています。

逆に、すでに別グループのファンになっている人が、嵐に担当変更することはほぼないんじゃないか、と感じています。
というのも、別グループのファンから見たら、嵐担になるには露出が多すぎて忙しすぎるし、お茶の間でテレビ露出を見るくらいの熱量でも十分楽しめてしまうと思うからです。
また、嵐は安定したパフォーマンスができるので、よっぽど今の嵐を見たい!と思わない限り、よりによって大きくなりすぎてFCに入ってもコンサートに行けない今をえらんで嵐ファンにならなくていいかな、と感じる気がします。

そんなわけで、既存のファン+外部からの新規ファンで、勢力が衰えず規模拡大し続けている嵐は事務所もびっくりのキラーコンテンツになっていると思います。
「家族で応援できるアイドル」ジャニーズへ飛び込むハードルを極力下げ、大量の新規ファン獲得につなげたこと。これは文句なしに「嵐ブレイク戦略の光」と言えるのではないでしょうか。

■CD売上が横ばいの理由
 しかし、新規ファンがこれだけ流れ込み続けているにもかかわらず、CD売上は横ばいです。このことから、安く借りられるCDはわざわざ買わないようなライトファンが多かったり、流入と同時に流出も激しいのではないか、というような仮説が考えられます。

 特にファンの流出は私のような新米でも感じた時期があります。DVD区分でいくと、3期の2009年3月→2010年4月頃です。昔から応援されていた方の嵐離れ・担降りが相次いだと感じました。そして、なんとなくPopcornか次回アラフェス後にもう一度大規模な嵐離れ・担降りの流れがやってくる気もしています。

 この流出には大きく二つの背景があり、一つは嵐が大きくなりすぎたがゆえに昔から応援してきたファンと方向性が合わず離れたケース、もう一つは嵐ならではの特徴的なケースだと考えています。
 次回は主に後者について触れていく予定ですが、嵐がキラーコンテンツ化した理由である「ジャニーズらしくないアイドル」というブランディングに成功したことが、嵐離れや担降りという流れを生んでいるのではないか、というような「嵐ブレイク戦略の影」のお話です。

■その他
各種ランキングを見ていると、人気の反映のされ方が、シングル→アルバム→DVDの順番で拡大していくのがよくわかって面白いです。
また、初動売上枚数の変動にはファン数の増加が分かりやすく反映され、累計売上枚数の変動にはDVD自体のコンテンツ力が反映される結果となっている、と考えられます。

例えば「"Scene"〜君と僕の見ている風景〜DOME+」は顕著です。これは同じアルバムの別公演を収録した2作目で、前作に近い日程でのDVD発売だったのもあり、最初は買い控えていたファンも多かったと思います。しかし、実際に観てみた人の感想を見て、演出がかなり変わっていることや、特典の嵐メンバーの合宿DVDが大好評だったのもあって、改めて買うことにした人も多かったのではないでしょうか。DVDのコンテンツ力によって、初動は低めでも累計売上では大差ない結果になったと考えられます。

もし、嵐のDVDがすごくつまらないものだったら、最初の一枚は買っても後には続きません。
ですが、2012/10と2012/01でも、「5×10」コンや「Time」コンは売上が2万枚、「"Scene"〜君と僕の見ている風景〜DOME+」も4万枚違うそうですし、嵐のDVDはかなりのロングセラー商品になりつつあります。コンテンツ力があって魅力的なDVDほど、ファンの拡大と共にロングセラーになっていくので、当たり前ながらちゃんと良い作品をリリースしていくことの重要さも感じるデータとなりました。

というわけで、今回はデータから振り返る嵐のファン層拡大でした。
売上データ等はオリコンやWikiを中心に簡単に調べましたが、Wikiを利用するくらい雑な素人調べなので正確じゃないところも多々あるかと思います。そのあたりはご了承ください。
次回はとうとう、「嵐ブレイク戦略の影」の一面を。嵐で新規ファン拡大と同時に、ヲタ離れや担降りが起こりやすい理由について考えてみます。

とても難しいテーマですが、あくまでもまめかんの感じている嵐の状況と思って下さると幸いです。
また、ご意見・ご感想等ございましたら、コメントやリプでお聞かせください♪