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エンドレス・サマー

前向きで切ないアイドルたちが大好きです。

SCHOOL NINE(ダイノジ&シゲアキ)

シゲ らじお

2012/3/5のSCHOOL NINEが面白かったので自分用のメモで残させてもらいます。
完全な文字起こしまではいかないので、細かい部分は違うかもしれないです。ダイノジのお2人の声とか、ちょっとあやふやかも……。
また、あとで感想部分を書き足すと思いますので、すこし内容変わると思います><


■そもそもNEWSが気になったきっかけ

大谷さん:去年の7月24日にNEWS論みたいな、論と言うほどじゃない話ですけど、単純に「チャンカパーナ」に感銘を受けまして。(歌詞に)元ネタもあるんじゃないかなってネットの中でも色々書いてありましたけども。もっとメタっぽい歌でも良かったのに、メタっぽい歌に行かずポップスとしてね、歌謡性を高めている歌だったということににびっくりしたというか、それに感動しまして、NEWS論として一時間くらいわーっとしゃべりまして。(美しい恋~のコンサートDVDを観て)またいろいろ思うとこがありまして。
メタっぽいアイドルの像を行きそうに見えて、その部分はカップリングのフルスイングでしといて、あくまでも彼らはファンタジーの中のアイドルで生きることの覚悟を決めていることに感銘した。最近の女性アイドルはメタっぽいところが多いじゃないですか。Perfumeとか、もっと言っちゃえばももクロの紅白でのパフォーマンスとか。そことはちょっと違うタイプのやり方をしつつ、ライブではどうだったかというレビューも含めまして語っていきたい。

一曲目は大谷さん一推しの「BE FUNKY!」
NEWS論のときも何でこの曲ベストアルバム入ってないんだ!?とおっしゃっていましたけど、その気持ち分かります。笑
曲が終わってシゲアキさん登場。

■NEWS論

大谷さん:一方的にNEWSの話を一時間。申し訳ないです。勝手に。みつかってはいけないと思ってました。
大地さん:そうですよ。あんなのラブコールですよ!大谷さんの。
シゲアキ:JEのスタッフがあんなにNEWSについて語ってくれたんで、って完パケを聞かせていただいて。すごいなぁ!って。NEWSって評論しづらいと思ってたんであんなに語られると、びっくりしましたね。
大地さん:大谷さん的にはNEWSを評論したいっていうか。
大谷さん:今はどっちかっていうとそういう存在じゃないですか。
シゲアキ:まあ、色々あったっていうことを含めてですけど。

これはすごい分かるというか、4人になったことで語る際の取っ掛かりが出来たな、という印象があります。NEWSが語りづらい理由は、単純に言ったらNEWSのグループとしてのカラー・個性が見えにくいところにあったと思うんですけど、変な話ですけど、それが4人になって「チャンカパーナ」を出したことで分かりやすく提示されて、右往左往していた印象のリリースも腑に落ちたというか。

■シゲにとっての渋谷とは?

リスナー質問(大谷さんと同世代の男性):前作『ピンクとグレー』最新作『閃光スクランブル』どちらも渋谷が舞台ですが、加藤さんにとって渋谷とはどういう存在ですか? 作中に渋谷系と言われる音楽の影響を色濃く見ることが出来るのですが、加藤さんの音楽活動に対する90年代渋谷系の影響を与えていると思いますか?
大谷さん:俺も街をちゃんと描いているのが素晴らしいなぁと思ったんですよね。アイドルの裏側というか、どうしても、メタ的な、等身大なアイドルじゃないとわからない視点とかもあるけども、それ以前に俺たちにも覚えのある渋谷のストリートの文化が25歳の人の感覚で書かれていて。
シゲアキ:中学校から青学なんで、地元が渋谷なんですよ。僕の感覚では。小学校は転勤だったんで、中学校から学校の友達が出来て遊ぶっていう。(背景であり)通学路で地元なんですよ。青学なんで裏路地なんですよ。でも、帰りは遊ぶっていう。こともあるし、渋谷ってめちゃくちゃ移り代わりが激しい。HMVに毎週行ってたんですよ。水曜日はポイント2倍だったんですよ(笑)で、カードがピンクのやつから銀になって、ゴールドになるっていう。ゴールドに早くしたくてどんどんCD買って。高一のときにデビューしたんですけど、出す側はCD買わなきゃだめだと思っていて。それですごい通ってて、ずっと通ってたのに、僕のFOREVERが違う21になってて。衝撃ですよ(笑) 自分の好きな場所が無くなっていくという悲しみもあるんですけど、でも、そういうのが青春なのかなって。好きだったバンドが解散するとか。
大谷さん:街をすごい俯瞰で捉えててるから、処女作もそうなんですけど、好きなんですよねー。

ここで客観視で話すシゲアキさんのことを、上から目線みたいで申し訳ないですけど、と言いながら「話うまいよねー」と褒めて下さるダイノジのお二人。

■執筆について

大谷さん:(閃光スクランブルについて)「今回の出来は120点」と本人も言ってる。
シゲアキ:いや、それってでも誰もが言わなきゃいけないんじゃないですかね。本当は不安と自信とどっちも常にあるんですけど。
大谷さん:スタートはどこから始まるんですか? 物語の着想は。まず設定とかなんですか? それとも例えば、このフレーズから始まって、これ絶対入れるために筋道追っていくっていう感じなんですか?
シゲアキ:やりたいことと、やんなきゃいけないことみたいのが2つあって。前回の『ピンクとグレー』の反響を受けて今回はすごい書いたんで。だいたい起転決のぼんやりとしたストーリーは出来てるんですよ。プラス主人公は2人でやりたいなと思ってて。僕がカメラを趣味でやっていたので一人はカメラマン。一人はアイドルにしようと思ったんですけど、僕の顔がちらつくとやだなと思って、そこはあんまりイメージさせたくなかったんで、女性アイドルにして。カメラマンと女性アイドルだと、普通のグラビアみたいのだと恋愛にしかならなそうだなと思って、ゴシップカメラマンっていうのにキャラクターは作っていってって感じですかね。
大谷さん:じゃあ、源は自分の中にあるものからって感じなんだねー。
シゲアキ:そうですね、半分くらいは自分のところから。

3~4作目になったら全く自分が経験してない、外側の世界の話を作るのか? 例えばSFとかという話も出ました。シゲとしてもSFに興味があるけども、凝っていて緻密なジャンルなだけに難しいかな、とのこと。
SFが難しい云々は置いておいて、せっかくのライフワークなら加藤シゲアキが書く意味がある小説を書いてくれたらいいなぁとは思いました。SF書いてくれたらそれはそれですごいテンションあがるけども。笑

■好きな作家さん

大谷さん:ちなみに加藤くんが好きな作家さんは誰ですか?
シゲアキ:いっぱいいるんですけど、去年一番読んだのは樋口毅宏さん。
大谷さん樋口毅宏さん好きなんですか!樋口毅宏なんてそれこそ渋谷系。処女作なんてまさにそうですよね。
大谷さん&シゲアキ:『さらば、雑司が谷

小説書く時に樋口さんの本に少し影響受けました、とか、アイドルで樋口毅宏さん読むって珍しいねー、でもそれが俺の固定観念で良くないのかも、という話をしつつ、映画も好きなんだよね?との話題へ。大谷さんの好きな映画である「ギャラクシー・クエスト」。先月その映画を観て面白かったというシゲアキさん。

■嘘の共有

大谷さん:「ギャラクシー・クエスト」はさっき言ったアイドルと全く同じ視点で。
シゲアキ:メタ的ってことですか?
大谷さん:もあるし、こういう言い方するととっても安っぽく聞こえるかもしれないけど、僕、嘘の共有ってよく言うんですよ。ロックンロールもそうなんだけど、ライブ始まる前に、照明が暗転になってお客さん「わぁー」って言うじゃないですか。誰が決めたわけじゃないんですけどみんなやるわけですよ。アンコールもそうで。例えば、漫才もそうで。ネタあわせしてるんですよ。だけど、突っ込みのやつって怒った振りするじゃないですか。「ちゃんとしろよ!」って言うじゃないですか。お客さんはネタあわせしたうえでの「ちゃんとしろよ!」であり、本当は演技だとわかった上で、それを踏まえた上で、エンターテイメントのその先、喜びを共有したいわけで。その会場にいる空間の中で全員が嘘ついてるんですよ。それは人間にしか与えられていない高度なレベルのことであって。「ギャラクシークエスト」はまさにそういうことなんですけど、その嘘が最後ちょっと本当になっちゃうっていう。それってやっぱりファンタジーじゃないかなって。

大谷さんの語る「嘘の共有」。NEWSのコンサートDVDにも重なる部分があるといいます。

■NEWSのDVDを見て

大谷さん:NEWSのDVDを見てまたさらに、どえらい感動した。本当に素晴らしいと思いました。おべっか抜きでちょっと泣きましたよ。
シゲアキ:今回のNEWSのライブはちょっと特殊というか、それこそ逆に嘘がない感じ。
大谷さん:NEWSが続けると言う選択視をとった時に、最初にわくわくしたのはNEWSってもしかしたら、それこそインディーのバンドのように、全員が車のバンに乗ってアイドル活動をタフに続けていくのが矜持になるようなグループになるのかなと思ったんですよ。勝手に。でも、DVDを見たときにセットがお城なんですよ。僕が思っている「むき出し感」より、そこはちゃんとファンタジーなんですよ。加藤くんもひらひらの格好で出てくるんですよ。つまり、絶対絶命であったという背景が俺たちの中にあったのに、むしろそこに出てきたのは、真っ当なアイドル像を、役割としてというか、覚悟というか、使命感としてNEWSが受け入れてやってるってことにまず驚いた。で、ものすごいお金かかってますよ。これ絶対あがり出て無いなと思ったんですよ。
シゲアキ:まあまあまあ、そうですね。
大谷さん:そういうのが続いていきながら、最後にメンバー一人ひとりが台詞を言うんですよ。MCで。それがもう響いちゃって。やっぱ加藤くんが言葉持ってるなって思いました。「もうだめだと思いました」。それはそのファンタジーの世界に入ってる人たちもうすうす勘付いていることでもあるし、でも、出さないで、その世界の中でアイドル的なコンサートを終始徹底してやっている中で、最後に言うんですよ「もうダメだと思いました」。もうたまんないよ。出ました。涙が。
大地さん:ぼろぼろぼろぼろとね。
大谷さん:あれは素晴らしいと思った。カタルシスもそうなんだけど、エンターテイメントとして素晴らしいと思った。あそこでその台詞を言えることが素晴らしいし、それって要するにお客さんの思いも背負って言ってるってことだから。
シゲアキ:この時しか言えないことは言おうと思いましたよね。やっぱ復活して最初のライブにしか言えないことをと思っていました。そこは嘘つきたくなくて。あの中でも言ってるんですけど、自分のライブは終わったって思ってたんですよ。(解散の選択が多い中で最後のライブが終ってたとしたら)もうちょっとやれたんじゃないかって後悔しかないってことが辛かったんですよ。あの時のコンセプトは、やっぱ俺らアイドルだよね、俺らはブランド力あるだろ!、ってそれが言えるまではライブはしないってみんな言ってたんです。自分たちを信じようってことでした。
大谷さん:あんなに時間空いてるのに何でなんだろう? もう始動してもいいのに、って思ってたんだけど、その意味が分かった。

費用の話まで突っ込んでたのが新鮮でした。NEWSが徹底して作リ出した「王子様」という「嘘(虚構)」を信じるルールの上で成り立っていたコンサートだった、つまり、結構な「嘘の共有」をしていたということですよねー。その徹底がかっこいいし、そして丁寧に作り上げてきた「嘘(虚構)を崩す」ことで生まれてくるカタルシス、エンターテイメントがある、というのにもすごく共感しました。
後でまた出てくるんですけど、シゲの持つ俯瞰の性質は、エンターテイメントとしてぎりぎり許容されるラインを見極めるのに長けていて、そのためにこういう、傍から見たら虚構を危ういくらい崩して楽しませることが出来る人なんじゃないか、との話に繋がって行きます。先日のコンサートDVDの感想でも書いたんですけど、アイドルの真っ当なコンサートとしても、アイドルドキュメンタリーとしても楽しめると感じる核がまさにここですよね。虚構を徹底して作り上げたファンタジー(嘘)と、最後のMCで重たいリアルを吐露することで生まれた二面性というか。4人の本音と、彼らが作ってきた虚構がかけ離れていればいるほど、「NEWSは王子様だから」の凄さがより感じられて、その差がよりいっそうドラマチックに見えてくるんですよね。

■NEWS4人のキャラクター配置と、一体感について

大谷さん:(NEWSはキャラが全く違うし)おのおのが役柄をしっかりわきまえた上で活動しつつ、NEWSの中にいたらユニゾンで歌ってるじゃないですか。NEWSじゃなきゃ出せないグルーブ感であり、不思議な世界観。徹底していることがかっこいい。一流のプロレスラーみたいなもんですよ。この人たちは相手が求めてることを考えて分かった上で、グループ間の関係性を踏まえて立ち位置を考えてやってるんだなと。これは本当にすごい。心の底から感動した。
大地さん:そういうのメンバーとかで話したりするの?
シゲアキ:小説書いたときは誰にも言わないです。照れくさいじゃないですか。小説書いてるとか、出るとか、照れくさいから言えないです。4人の取材の時に「加藤さん今度本を出版されるので本持ってください」って言われた瞬間に「お前、本書いたの?」って、そういうもんです(笑) 言うのも照れくさいし、逆に小山がキャスターをやった時もヤフーニュースで知るってこともありますし、テゴマスのCDリリース日もほとんど知らないです。今週なんですね、って感じです。

このあたりの「照れくさい」はシゲであり、NEWSだな、と。笑
そのまま、シゲが小説を書き始めた理由について。既出なのでざっくりですが、文章仕事が多く、褒めてもらうことがあって、いつか小説をって気持ちがあった。例の「お前にしか出来ないことは何があるんだ?」話。バレンタイン近くにとりあえず書いてみてと言われ、3/31に締め切り。
「ここで仕上げられなかったら何も出来ない」と思ったシゲは本を書き上げたものの、まさかのメンバーが抜ける打ち合わせをする展開だった……。このあたりのきつい話に「面白いねぇ!こんなに聞けるとは」「すごいなぁ……」となるお2人。なんなら、今日ワンオクかけられたんじゃないの?笑 ワンオクいいですけど、その分NEWSの曲かけてくださいよーという冗談をはさみつつ「Share」の話へ。

■NEWSの歌

大谷さん:「Share」っていう曲がとにかく好き。
シゲアキ:詳しいですね!
大谷さん:アルバム曲ばっかり(笑) というのも、初期のNEWSの曲はわかりやすい応援歌が多いじゃないですか。ポップソングのファンとしてはそれがちょっと物足りない時があったんですよ。4人になって歌っている時に、その応援歌みたいなのが全部説得力倍増しみたいになってるのびっくりした。
シゲアキ:何を歌っても自分たちに言ってるみたいになるんですよね。
大谷さん:そう。自分らのサウンドトラックになってんの。「Share」っていうのも、まさにそういう、NEWSがあらかじめこんな状況を想定していたの?みたいな、曲が勝手にNEWSに近づいていっていった。
シゲアキ:「Share」は6人で詩を書いて、僕と山下くんでサビとメロディーを作って。
大谷さん:その歌なの? そうなんですか……。
シゲアキ:(Shareを)やるかどうかも迷ったんですけど。もう一回いまアップデートしようと思ったんです。

NEWSの曲がNEWSに近づいている、ってすごく分かります。実は、これで一つ記事書こうかなと思っていたので曲をちょっと分類してたくらいなんですけど。笑 本当に応援歌の説得力がまるで違う。少なくとも私はそういう印象を受けました。
4人になるまで、常に王道なアイドルグループとして涼しい顔を崩さなかった印象が強く、ビジュアルも含め泥臭い感じがしなかったゆえに、応援歌が他人事に聞こえて軽く聞こえていた、というのがギャップを生んだ大きな理由だと感じているんですけど。そのある種の「軽さ」がカラー・持ち味ともいえただろうし、その一方で、泥臭さは真に迫らなくても、アイドルの王道を成立させられる彼らの虚構性はいわゆるジャニーズソングや恋愛ソングには強みを発揮していたと思います。秩父宮のDVDを見ても、王道ジャニーズ的なものには変わらずにすごく強いし、「チャンカパーナ」のような不思議でラテンな世界感も、「I・ZA・NA・I・ZU・KI」のアダルトな世界観も、「さくらガール」のように等身大でややファンタジクな世界観も、全部矛盾なく成立させられるのはやっぱり稀有かなと。
もともと持っていた虚構に、再始動を背景にしたリアリティーが加わった、と言うのが「曲がNEWSに近づいている」ってことだろうし、虚構とリアルを行き来できるようになった新生NEWSの音楽面の面白さでもあると感じてます。「NEWSっぽいね」が確立しない代わりに、「NEWS何でも歌えるね」が成立した面白さですね。

■ぼんくらなサブカル男・加藤シゲアキ

大谷さん:CMの間に加藤くんがいかにぼんくらかがよくわかった。
大地さん:びっくりするくらい大谷さんと話のあう、サブカル男。
大谷さん:この子とは、上野のデリーにつれってもいいと思いました。
大地さん:大谷さんが認めた人しか連れて行かない(笑)
大谷さん:さっきも話出てましたけど、好きな音楽とかは?
シゲアキ:高校はエルレガーデンとか。それからハイスタとか戻る感じですね。メロコアは。
大谷さん:今はどうなんですか?
シゲアキ:今は星野源ハナレグミ・秦(基博)さんとか、趣味でギターをやってるんで、弾き語れるものが、弾いてて楽しいやつが好きですね。ギターの音が好きなので、そっちにちょっと行っちゃったんですよね。ジャズも聴いてます。
大地さん:ジャズいいけどさー、25歳だよねー? メロコアも聞いてよー!
大谷さん:話聞いてたらぼんくらだもん。町山さんの本とか読んでるんだもん。映画評論とかも好きなんだよ。
シゲアキ:町山さん読んでない人と映画の話できないですよ(笑)

とまあこんな話をしつつ、ようやく本題の『閃光スクランブル』の話に。
ここでリスナーさんからの質問。作家の前にNEWSのシゲをファンとして知っていたので、読んでいて登場人物の心情に時々シゲを重ねてしまったんだけども、そういう読み方は作者として嬉しくないのか?とのこと。

■シゲを登場人物に重ねてしまう

シゲアキ:今回はそれを意識してました。もう、読むだろうと。メタ的にもそうですし。サービス精神を掲げてたんで。最初に。ポップにいこうと。どうしても読者が若い人が多いので、それにちょっと寄せてみようと思って。あんまりちらつきすぎるとイヤだなっていうのはありますけど。それこそ復活ライブ前に書いたんで、景色を想像しながら書いてたんですけど、想像した実際にあった景色がそのままだったりして。自分の中でちょっとしたびっくりもあったりしたんで。無意識に求めてるものが出てるんだなぁとか思いましたね。

そういう読み方を「サービス精神」と言い切るところが面白い!と思いました。書きたくて、伝えたくて書いたテーマ、というよりは自分の中にあるもの、自分の背景が持つリアリティーを重ね合わせたら喜んでもらえるんじゃない?くらいの俯瞰。何ていうか、ある意味では前作より生々しい内容でもあると思うんだけども、その生々しさを一つの魅力的な素材として認識し、あっさり扱えるのがすごい。変な話だけど、こういうところがエンタメ向きというか、商業的なバランス感覚ですよね。

■中居くんとシゲの対比

大谷さん:面白いねぇ。俺、勝手な感想でいいですか? ジャニーズで最初に興味を持ったのは同年代の同い年で、中居正広最強論って言うのをずっと言ってるんですけど。それは、中居正広がヤンキーであり、かつ、アイドルっていうものをファンタジーから、例えばウルトラマンでいうところの後ろにチャックあります、って自分で言っちゃった人だと思うんですよ。でも実は、それを言うことでアイドルが40超えてもアイドルで居られることの方法論を初めて世に提示した人だと思ってるんですよ。それはSMAP全員そうなんだけど、やっぱそれは偉大だと思うんですよ。彼はヤンキーだっていうのがすごいでかいんですよ。ヤンキー的なマインドをちゃんと持ってる。一番日本のなかでの市場があるとこだと思うんですよ。
加藤くんはインタビューとか読んでいても、すごいサブカルチャーが好きでぼんくらで、だから中居正広になれない人なんですよ。だけど、加藤くんがする発言とかはいつもぎりぎりで、こんなことしゃべっていいの?ってことを確信犯的に言ったりとかするじゃないですか。僕はそれを聞きながら僕は結構どきどきするんですけど。この人は当事者として意識的にその発言をすることで、さっきの小説もそうですよ。自分を重ねて読んで欲しいというのも、ある種ぎりぎりのラインで計算しながらエンターテイメントとして提出しているところと、もう一つね、なんか絶対に隠せない熱さみたいなのがあるんですよ。ライブのMCとか見ててもこいつちょっと熱いな、みたいのを感じる。熱いもの同士で分かる。ぼんくらだけど熱いみたいな。
シゲアキ:さっきのロックじゃないですけど、パンクとかロックとかずっと高校の時聴いてたから、なんか時々壊したくなるんですよ。
勝手に褒められると「そんなんじゃねえ」、けなされてると「見てろよ」って。そういう壊したい人なんだなと。最近思う。

ここ面白いですよねー。中居くんが「壊す」のマス市場のなら、シゲ(サブカル)はニッチ市場。中居くんのメソッドは絶対に使えないけども、シゲの持つ俯瞰する性質でアイドルとしてぎりぎりのスリルを感じさせられることが出来るし、もしかしたら中居くんと真逆の方向から同じところまで「壊す」ことが出来るかも、そういう可能性まで感じられたというか。シゲの俯瞰が、壊すために必要な技能、熱さが壊そうとする動力になってるってことですよね。あと、大谷さんの「ぼんくらだけど熱い」は名言だと思います。笑

■シゲにとってアイドル定義とは

大谷さん:アイドルっていうのは自分でどう定義してるの?
シゲアキ:僕の尊敬する宇多丸さんの言葉なんですけど、「実力を魅力を凌駕する存在」。何でもやれるけど(本職でやっている人には勝てない部分が多い中で)、それでも応援したくなる存在なんだろうなと。わかってはいるけど、どうやっていいのかわからない(笑)
大谷さん:面白いよ。そういうの客観で言うやつ!
大地さん:結局俯瞰して見ているよね。
大谷さん:俯瞰して見てるし、出す側の人なんだよね。出す側の人ってあんまりいなかった。

ここは、お前タマフルリスナーかよ!みたいな下りもあって面白かったです。笑
大谷さんが言うように、出す側(パフォーマー)のアイドルが俯瞰で見ていて、その視点で内側から何かを話す、俯瞰を持ちながらパフォーマンスするっていうのはやっぱり面白いと思うんですよね。私、シゲが小説書いたのって、不思議なめぐり合わせだと思うんですよね。エッセー集ならすごい納得なんですけど。笑 まあ、エッセーじゃ書けないことが多くて小説を書いたってことだと思うんですが、それでも不思議で。そもそも、俯瞰と、表現って上手く両立しない印象があります。表現って個に依存するし、全体を見たら魅力に欠けてしまうものだと思うから。だからアイドルで、俯瞰を出して、使って、表現する人って珍しいし面白いと思うんですよね。
その一方で、俯瞰だけではやっぱりアイドルのストーリーとしてはあまりにも邪道で、盛り上がりにくいと思うんです。そういう点で、シゲが秩父宮で見せた笑顔や涙、ハグのように(笑)、俯瞰(理性)を崩して、アイドルらしい、無防備な感情表現が出来るようになったって「アイドル・加藤シゲアキ」を考える上ですごく大きいと思うし、それが出来るようになったからこそ、シゲの俯瞰がいよいよ武器になった、といえるのかなぁと思います。
あと、NEWSというグループを見ても、当事者以外にもわかりやすい目線で客観的に分析するシゲがいる一方で、手越さん筆頭に当事者にしかわからない生の感覚や思い・マインドを熱く共有出来る人がいるのも上手く補完の関係になっているなぁと感じますよね。

■終わり

シゲアキ:本当にぼんくらでも楽しめる本になっていると思います。僕のぼんくら力出てると思います(笑)
大谷さん:ありがとうございましたー!とっても楽しかったです。


というわけで、NEWSのDVDも『閃光スクランブル』もオススメです!

閃光スクランブル

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