エンドレス・サマー

前向きで切ないアイドルたちが大好きです。

ジャニーズ以外の肩書を持つこと

シゲアキ先生のTBS系列ドラマ花のズボラ飯」出演が決定!おめでとうございます!
NEWSの個人仕事が潤っていてうれしい限りです。

「NEWS」加藤シゲアキ、「花のズボラ飯」でズボラ生態研究者に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120906-00000010-eiga-movi
「NEWS」のメンバーとして歌手活動はもちろん、ドラマや舞台、バラエティ番組に出演するほか、作詞作曲も手がけ、今年1月には「ピンクとグレー」で作家デビューも果たすなど、さまざまな分野に意欲的に挑戦する加藤の姿が、研究者のイメージに合致したことから出演が決定。

ここで考えたいのは、「ピンクとグレー」で作家デビューも果たすという部分。
シゲの執筆活動、大野さんのアート等、ここ数年、アイドル業以外の表現をするジャニーズがどんどん増えていると感じます。
今日は、ジャニーズが違う形で表現をする理由、肩書を持つ効果について。
アイドル業以外の表現をするジャニーズ

■多才なタレント
そもそも、多才かつ別の形で表現をしたいと考える人が増えているということが言えます。
最も代表的な表現方法は、作詞作曲楽器演奏。たぶんすべてのグループに、自分で作詞や作曲を手掛けるタレントがいると思いますし、楽器を弾ける人もいると思います。
他にも、報道、ラップ、ボイパ、フラメンコ、MC等々、ほとんどの人が何かしら表現の幅を広げていると思います。

■自分の名刺をどこで作るか
次にドラマ出演が自己紹介になりずらい現状があります。
数年前までは、ジャニーズ出演の大ヒットドラマが生まれていて、「ごくせんの亀梨」だったり、花男松潤というような代表作のキャラクターがそのままタレントのイメージや認知度拡大に繋がっていたと思います。
ただ、現在はドラマ自体が数年前に比べたらそれほど見られていないこともあり、タレントの肩書になるほど大ヒットするドラマに出演する可能性はまれだと考えられます。
そのため、自然と別の形で個性を表現する必要に迫られているのではないかと感じています。

アーティスト大野智の成功

アイドル以外の表現をしたプラスの効果が顕著に出た例として、大野さんの活動を考えていきたいと思います。
大野さんは2008年2月にアート写真集「FREE STYLE」を出版

Freestyle

Freestyle

同じく2月、表参道ヒルズにて初の個展を開催しました。
ジャニーズとアートという組み合わせの物珍しさもあってか、ワイドショーや雑誌でも大きく取り上げられていたのを覚えています。
また、これをきっかけに、芸術家の奈良美智さんとの対談も実現。大野さんと奈良さんは親交を深めていきます。
2010年には美術手帖で奈良さんと大野さんの対談が掲載。
2012年の24時間テレビでは、奈良さんと大野さんの交友関係があったからかコラボチャリTシャツの発売が実現しています。

ポイントはプロと一般人の両者に訴求できるか

大野さんの場合、人気も評価も高い芸術家の奈良美智さんに好意的に受け止められたことで、アート写真集の出版や個展開催が空回りせず、アーティストというあいまいになりがちな肩書を安定させることができたと思います。
また、大野さんの作風は写実的でとことん緻密。アートに関しては全くの素人の私でも、わかりやすくすごい!と感じられる作品です。パッと見でジャニーズのお遊びじゃないぞ、という本気を感じさせたことも追い風になったと思います。
プロの方に受け入れられるクオリティーであること、また、一般人が見てもクオリティーの高さが理解できること。
私はその両者のバランスが上手くかみ合ったために、アーティスト大野智が成立・受け入れられたと考えています。

アーティストかつアイドルだからオファーが来る仕事

奈良美智さんとの対談等ももちろんなのですが、私が何よりも大きいと感じたのはNHKでの2本の芸術関連の番組ナビゲーターです。
1本目は2011年4月にNHK BSプレミアムで放送された若冲ミラクルワールド」
2本目は2012年8月22日にNHK総合で放送された「すべては夢を届けるために〜ウォルト・ディズニー 創造の軌跡〜」です。
アイドルとしては普段こういった番組を見ないと思われる視聴層の集客と架け橋を、アーティストとしては同じ作り手ならではの視点や感動を届けられるだろうと期待されてのオファーだったと思います。
大野さんの持つ肩書は、数多いる芸能人の中から大野智を記憶・認識するためのフックとなり、同時にオファーの必然性を生むための差別化にも繋がっています。

肩書の価値

表現を広げているジャニーズ勢の中でも、大野さんやシゲのように世間一般に届く作品を発表し、「アーティスト」「小説家」と名乗ることには特に大きな価値があると考えています。
まずは知名度の向上と分かりやすい特徴の取得があげられます。
特に現在の状況から鑑みるに、「ピンクとグレー」出版がタレント「加藤シゲアキ」とNEWSにもたらした変化と効果は莫大だったと思います。
さらに、「FREE STYLE」やNHKの番組、「ピンクとグレー」は、本来はジャニーズと縁もゆかりもなさそうな分野で「大野智」「加藤シゲアキ」の存在を認識してもらうチャンスを生みます。
このように、バラエティーや音楽番組等で訴求できなかった、全く新しい層への入口となること。これこそが、ファン層の拡大とグループ発展の道を切り開く力になるのです。
自分も「キャスター」の肩書を持つ翔くんが大野さんの個展開催の後押しをしたこと、また、大野さんを語る際に、必ず個展とアートの話をするのもアーティスト大野智が嵐にプラスになると感じたからだと考えています。
(もちろん、大野さんの新たな一面への尊敬の思いや、大野さん自身の望みでもあった、という点が前提ですが)

まとめ

ジャニーズの表現の拡大は、様々な才能を持つタレントが増えたこと、また、特徴・個性を演出するための自然な流れだと思われます。
その中でも、一般に認知される肩書を持つことには非常に意味があると考えています。
大野さんは(本人は意図せずも)アーティストの肩書によって、嵐に今までと全く違う入口を作ることに成功し、関連する仕事を通じてどんどん間口を広げています。
シゲもそんな大野さんの姿が小説を書くきっかけになった、と発言して小説家デビュー、NEWSの新たな入口作りに成功しています。今回のドラマ起用もですが、これからも映画コラム等、シゲアキ先生らしく間口を広げられる仕事がくればいいなぁと思っています。

最後に「ピンクとグレー」出版時のnews every.での小山さんとのインタビューからシゲアキ先生の思いが詰まった言葉を。

「僕がNEWSってことを知らずにこの本を手に取った人が、NEWSにも興味を持って、そこで例えば小山のファンになったりとか、そういうのが理想」



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