エンドレス・サマー

前向きで切ないアイドルたちが大好きです。

“We are NEWS”と宣言したアルバム『NEWS』感想

 リリースから二ヶ月位近く経ったのですが、ようやくアルバムの感想です。
 今さらな上に無駄に長いんですけどさらっと読んでいただければ!笑 

 5枚目のオリジナルアルバムにして、新生NEWSとして初めてのアルバム。
 その名も『NEWS』。自分たちのグループ名を背負った何とも気合の入った作品でもあります。

「NEWS」(通常盤)

「NEWS」(通常盤)


「NEWS」(初回盤B)(2CD)

「NEWS」(初回盤B)(2CD)


「CRY」が入っている通常版も欠かせないのですが、ソロ曲の入った初回Bもすごーくおすすめです。
 とはいえ、初回ABともに普通に買える分は売り切れちゃってるんですよね><
 リンクは参考までにという感じです。初回Bならレンタルで置いているところもどこかにあるかもしれません。
 

 まずは、参考文献について。
 アルバムに関する記事は結構あったんですけどお勧めをいくつか。
・SONGSの8月号
 メンバーのインタビューが上手くまとまっていたかなと思います。


・9/11に発売のTVぴあ(亀梨くんが表紙)
 アルバムの話というか、楽曲やコンサート全般の話ですが面白かったです。
・ダイノジ大谷さんのANN
 先日まとめたものですが、シゲのコメントもあったので参考になるかと。
 ダイノジ大谷さんが語ったジャニーズグループ「NEWS」の楽しみ方 - Togetter
・タワーレコードさんのアルバムレビュー
 元ネタなんかもだいたい網羅されてます。情報量もちょうどよいうえに熱がこもっていて読んでいて楽しかったです。
 TOWER RECORDS: 2013年07月 アーカイブ
 
 
 今回のアルバムコンセプトは“NEWSのアップデート”
 その気負ったテーマがにぎやかでしっちゃかめっちゃかになりそうな楽曲をつなぎとめ、増田さん主導で作られたという「~compass~」がタイトル通り聞き手を導き、畳み掛けるような物語楽曲たちが最初と最後をがっちり固めていました。
 NEWSのアルバムといえば、個々の楽曲はすごくいいもののアルバムとしてはちょっとぼんやりしているというかとっちらかった印象が強かったのですが、今回はぎりぎりまで攻めながらちゃんとまとめてきたなーという感じ。文句なしの良作。

 とはいえ、初めて聞いたときは良いアルバム!と思った反面「意外と普通だなー」と少し拍子抜けした気持ちもありました。
 というのも、これまでのNEWS楽曲の流れを踏襲しているからか、アルバム曲はどれも耳馴染みがよいかわりに、シングル曲のインパクトに比べると物足りなく聞こえたからです。
 初回Bのソロ曲を加えると、かなり楽曲の幅が生まれていて面白かっただけに通常版の優等生染みた出来にちょっと悔しくなったのも事実。
 
 もちろん、聞きどころは豊富だったのでリピートの手は止まらず、その後、コンサートに向けて聞き込んでいくうちに、あれあれ?と少しずつ印象が変わっていきました。
 アイドルソングの王道を行き、さらっと馴染むのに飽きが来ない。むしろ、聞けば聞くほどアルバムの魅力に気付いていくのです。

 じわじわと構成の絶妙なバランスの虜になり、楽曲の捻りに気付き、歌が沁みる。
 NEWSの作るエンターテイメントは理性と感性が絶妙なバランスで成立しているのが面白いなぁと思っているんですが、このアルバムも同様です。
 意図的に用意して仕掛けている部分と、4人の感性や歌が引き出した面白みが両方あるので、聞けば聞くほどいろんな針に引っかかるんですよね。
 どこに引っかかったのかわからなくて気になるし、気持ちよい聞き心地なので「よーし、もう一回!」と思うわけですが、アルバムを聞いているときはなぜ心地よかったか?どこが心地よいのか?ということを気にする間もなく彼らの音楽に浸かってしてしまう。これのエンドレスでリピートの手がとまらない。笑
 本当に全部がよく練られていて、この曲が良いからアルバムが良い!と一口に言うことはできず、トータルで作りこまれた一枚が面白い。今回は特に歌い方への注文が多かった&メンバー発信で増えたパートもあるとのことで、音楽へのこだわりもひしひしと伝わってきます。
 これはたしかに“NEWS”の重みを受け止めきれるアルバムだなぁと。

 とはいえ、せっかくなので面白いと感じた理由を一つあげてみるとするならば、20代のアイドルが歌う虚構と、等身大の青年が歌う自分たちの物語が破綻せずに詰めこまれたアルバム、ということがいえるんじゃないかと思います。
 アルバム全体のバランスとしては、新生NEWSとして初めてリリースしたシングル「チャンカパーナ」とよく似ています。
 NEWSの音楽を担った「チャンカパーナ」と、NEWSの物語を担った「フルスイング」。よくよく聞くと、私がNEWSにおちた大きなきっかけであるこの両輪が、力技でアルバムに押し込まれていたのでした。
 そりゃ好きにならずにいられないわけです。笑

 そして、忘れちゃいけないのが、NEWSの歌唱力。
 テゴマスを中心に、歌がガンガンレベルアップしています。よくできたアイドルソングをスルメ曲に仕上げたのは、彼らの表現の豊かさとメリハリのきいた歌唱も大きいんじゃないでしょうか。

 そうやって、音楽や歌、コンサートにこだわりが強いメンバーたちと、NEWS楽曲を支えてきた作家陣がガチンコで作った楽曲群。たぶん、できあがるまでの苦労は相当なものだったと思います。
 彼らが自信を持って“アップデート”したNEWSの音楽はドキドキして、わくわくして、優しくてあったかくて、元気になる。4人にしか歌えない歌であり、NEWSが歌い続けてきた楽曲だったように感じました。

 NEWSがこれまで作り上げてきたあれこれに、4人がこれから作り上げていくだろうたくさんの音楽の片鱗、ステージのきらめきと、彼らの温度がぎっしり詰めこまれた4人のファーストアルバム。『NEWS』というセルフタイトルに負けない、これだけでNEWSの作るエンターテイメントの面白みをきっちり体感できる指針となる一枚。
 欲を言えば、初回Bのソロ曲を合わせて聞いていただくことでメンバーの個性を感じることができますが、通常版でもグループ全体の魅力はぞんぶんに伝わると思います。
 
 そんなわけで、アルバム『NEWS』全力でおすすめ!
 もうほとんどいらっしゃらないかと思いますが、そういやまだ聞いていないなーという方がいらっしゃいましたら、この機会にぜひぜひ聞いてみてください!笑 
 
 ここから先は、コンサートの話もちょっとだけありますし、がっつりネタバレありの全曲感想(本気で長い!)ですので、お時間がある方だけお付き合いください><


1. ~compass~
(作詞:Ryohei Yamamoto 作曲・編曲:千葉純治)
 増田さんがプロデュースしたOverture。
 東京から世界に発信していくというメッセージに加え、アルバムのコンセプトを示したような、タイトル通り道標となる楽曲。

Welcome.

This is your access to a new stage
Another opening of a new page
We have been waiting for you
For a decade to breakthrough

Here, from the centre of Tokyo
We'll unite and take control
We'll cross nations and generations
We'll seek beauty and new sensations
We'll fly to the north,
over seas to the south,
on the wind to the east, and glide west for world quest

We are a compass to your future
We will guide you to the ULTRA

We are the four
We are what you have been looking for
K.K, S.K, T.M, Y.T

We are back
We are NEWS

 映画のオープニングのような、この先をぞんぶんに期待させる歌詞と楽曲。
 もう、アルバムへの期待が止まらないですよ。
《10年間この時を待っていた。
 さあ、東京から世界へ、頂点に向かう新しい物語を紡ごう(超解釈)》
 なんて楽しくてしかたないです。
 その一方で、
「We are a compass to your future」
 とかね、ベタだけどすごく響きました。アイドルってたぶん、そういう役割をどこかで担ってくれている人たちだと思うんですよね。
 NEWSはそういう役割を引き受けて、ずーっとみんなの道標になるようなアイドルをやっていきます、っていう宣言をあえてしたわけで。しかも『NEWS』というこれから先もグループの基軸となっていくアルバムだから裏切れない。笑
 いつもながら決意が重いぜ!!とグッときました。笑
 そして、
「We are the four」
「We are NEWS」
 ここで、私の脳裏には「今年が本当の意味でのNEWSの顔見世だと思う」といった発言をした増田さんの姿がフラッシュバックしました。
「We are NEWS」
 このたった3つのシンプルなワードにどれだけの思いが込められているのか。
 それを胸を張って言い切るようになった2年目の新生NEWS。胸熱です。
 ここからWorld Questの流れが大好きです。

2. WORLD QUEST
(作詞:MOZZA 作曲:ヒロイズム 編曲:吉岡たく,ヒロイズム)
 クラブワールドカップのテーマソング。
 笛/ワンサイドゲーム/スタジアム/ゴール/Kick Offといったサッカーを想像させるワード、歓声が入っているアレンジや、歌詞の物語が相まって、目の前に主人公の世界が広がっていくような楽曲。
 NEWSはたくさんの応援歌を歌ってきたと思うのですが、新生NEWSの物語を踏まえた彼らにしか歌えない等身大の応援歌だと思います。
 この曲の前にリリースされた物語楽曲「フルスイング」がメンバー各個人のここで終わるものかという決意表明ならば、World Questはチームの中にいる自分が勝利を目指す話だと思うんですよねー。
 そして曲のテーマは“繋ぐ”
 NEWSがNEWSとして本当の意味で形になってきた時期のリリースだったので、余計にこのテーマが響いたことを覚えています。
 サビまでに少しずつ積みあげてきた鬱屈した感情や、過去の思いをねじ伏せ、まるで開き直ったように駆け抜けていくサビが爽快。勝利を誓い、青い炎がメラメラしているような歌なんだけど、ただきれいな夢だけでなく、挫折や努力を歌うことで、少年マンガ的なカタルシスが漂うのもこの曲の魅力の一つ。
 その一方で、手越さんのソロ「壁こじあけてミラクル起こせ」にとてもわくわくするし聞き惚れてしまう。NEWSのエースはほんと男前です。笑
 どこまでも果敢に伸びていく手越さんの歌声は、強くて泥臭くて熱い。一つひとつ積み上げていったあれこれの先に、何か予想だにしないミラクルな結末があるんじゃないの?と思わせてくれる。
 4人でスクラムを組んでから始まるダンスにもグッときます。
 この曲は「~compass~」で提示したコンセプトである“NEWS”の形を教えてくれるとような印象で、現在の新生NEWSのあり方を象徴するような楽曲として聞いても非常に面白いと思いました。

3. 4+FAN
(作詞:JIN, take4 作曲・編曲:take4)
 コンサートを最高に楽しくしてくれた一曲。「もういっちょ」という歌詞と、作詞クレジットの“JIN”が示しているように、「weeeek」のオマージュでもあります。
 コンサートでファンと盛り上がるために作った曲、ということで歌詞だけ見ていると物語楽曲の雰囲気が強いんですけど、コンサートで聞くとただただ楽しい!
 いやー、すっごくよくできた楽曲&構成です。
「4+FAN」には4人とファン=NEWSという思いを込めた、と話していたようにコンサートでファンがC&Rと手拍子をして完成する楽曲であり、これまた新生NEWSとファンのあり方を象徴するような楽曲
「ありえない夢の続き 君と掴みたいから/やっぱ 僕らファンタスティック!」の歌割をシゲアキさんメインにしてくれた人にお歳暮贈りたい。成長しているとはいえ、特別歌がうまいわけではないですけど、シゲがこういう歌詞を歌うことで「ほんと君らファンタスティックだよ!!!」って全力で頷きたくなる。シゲが歌うことで物語が加速していく感じがすごく面白いなぁと思うんですよね。
「どんな明日も君次第」とさらっと歌いながら、「FAN GOTTA LOVE 4」とすぐさま自信たっぷりな顔をしてくるところが大好きです。笑
 あと印象的なのは「僕らは『勝ったんだ』」と強調された歌詞が2回出てくるところですね。はじめ聞いたときは、何に勝ったんじゃい!!って感じで結構違和感があったんですけど、「過去のNEWS(または、その幻影を追っている自分)」なのかなーと思いました。これまではずっとずっと大切だけど、4人(+FAN)のNEWSをもっともっと最高のものにしていける!そういう最強な俺たちだよね?ってことなんじゃないかなー。もちろん「不安だった自分」とかね、まあ何をおいてもしっくりハマるんだけど、私はこういう聞き方が一番好きかなーなんて。夢見すぎてますかねー?それならそれでもいいんですけど笑
 手越さんの歌に疾走感があってすごーく心地いいですね。お気に入り。

4. 渚のお姉サマー
(作詞:Hacchin' Maya, RYOKO.MIYAJIMA 作曲:ヒロイズム 編曲:CHOKKAKU)
 NEWSのおいしいところがたっぷり詰まった一曲。NEWSの4人が年上のお姉さまとひと夏の恋(しかもちょいエロい)、っていう歌詞のシチュエーションだけで飯が美味い。ちょっと背伸びしたい男の子の歌を歌わせると天下一品ですね!
 一見すると可愛さが先行するんですけど、「あなたのこと好きになってもいいですか?」とかどことなく可愛いだけじゃないよ??といういい意味での狡さがにじみ出ているのがさらに美味しい
 シゲアキさんに「火遊びしたいとか そんなガキじゃないけど」を割り振った方にも毎年お歳暮贈りたいので早く連絡先を教えてください。笑
 そして、テゴマスの「Oh baby」がそれぞれにすごく良いんですけど、大サビ後の増田さんの「Oh baby」が柔らかく透き通ってきらっきらしてて、曲にハマるハマる。
 どこを切り取っても完成度が高くキャッチーで、シングルカットされなかったのが惜しまれてしょうがない楽曲。せめて音楽番組で歌えてほんとよかった><

5. ポコポンペコーリャ
(作詞:Hacchin' Maya 作曲:ヒロイズム 編曲:CHOKKAKU)
 シゲの出演したドラマの主題歌ですね。これは可愛さ200%。初めて聞いたときに、踊るポンポコリン!と思ったイメージがあまりぶれなかった笑
「おなかのカリスマ はつとうじょう!!」とかカタカナとひらがなのみで構成される歌詞。全体的に音の響きが面白く、美味しそうな食べ物が羅列されているので、聞いてるうちにお腹が空く。笑
 そのうえ、増田さんがこの曲の世界観に無理なくハマっていて、いい年した男性とは思えませんw
 ドラマ自体もちょっとだけ手間を加えておいしいものを食べるという身近な幸せを全力で謳歌する女の子が主人公でしたが、「きょうも たべる わらう だきしめる」と日々の幸せってごくごくシンプルで小さいことから広がっていくのかなーと可愛いだけでなくじわりと沁みる一曲。

6. 恋祭り
(作詞・作曲:ko-ta, Hacchin' Maya, Naoki-T, 清水啓介 編曲:Naoki-T)
 手越さんと小山さんお気に入りの楽曲。たしか手越さんは楽曲制作にも関わったと聞いた気がします。
 もう祭りのつく曲と言ったら、Whiteberryの「夏祭り」の世代なんですけど、これに負けないくらいお祭り感が全開の楽曲。
 タオル振り回す曲にしたい!カラオケで歌うと盛り上がるんじゃない?と言っていた通り、とにかくあげっぱなし。「ワッショイ」「カッキーン」「ズッキーン」とC&Rもすっごい楽しい。
 あげっぱなしなんだけど、歌詞を読むとちょっと切ないんですよねー。手越さんの「Ah 夏祭り砕け散る花火 君に恋をした 儚いサマーデイズ」「浴衣姿が 眩しすぎるよ 僕は立ち尽くすだけ あぁ」が情熱的なんだけど切なくて。CDでも圧倒されたんですけど、コンサートで聞くと、「あぁ」のビブラートがもっと迫力があって美しいので早くDVD出してください。笑
 全力で恋してるんだけど、満開の花火に美味しいところを全部持ってかれちゃう空回り感や若さが、学生らしい恋の歌で眩しい「友達越しの君が笑ってる」とかもどんな関係なんだろう?と考えるといろんな聞き方ができて楽しいです。

7. Greedier
(作詞:MOZZA 作曲:Joakim Bjornberg, Christofer Erixon,Atsushi Shimada 編曲:中西亮輔
 シゲが推していきたいとあげていた曲。なんとなく「Forever」っぽいです。
 夜のビーチの雰囲気がある大人っぽいミディアムバラード。全体的に吐息が多め。小山さんの甘ーい歌声がぴったりだし、シゲのの声質がプラスに働いている&柔らかくて甘い声が堪能できる曲。歌詞の響きや英語の使い方がすっごくおしゃれで、丁寧に雰囲気を作ってきれいに歌い上げているんだけど、最終的に「I'm just a little bit greedier now」となるところがなんだかNEWSらしいんじゃないかなーと。笑
 シゲマスの掛け合いがゆったりしたバラードにしっくりハマっているのもお気に入りです。

8. ベサメ・ムーチョ~狂おしいボレロ
(作詞:zopp 作曲:Douglas Shawe, Daddario, Paul Drew, Greig Watts, Pete Barringer 編曲:鈴木"Daichi"秀行)
「I・ZA・NA・I・ZU・KI」オマージュと話題の楽曲。歌割も一緒なんですねー。
 手越さんを主人公に設定して書いた歌詞とのことですが、わたしは小山さんが歌う略奪愛&逃避行のラブソング!!!って勝手に興奮してましたw
 小山さんに「あんな男なんて忘れろよ 俺といろよ」なんて言われたら誰だってついてっちゃうでしょw
 手越さんの声はこういう情熱的でやや危うい曲によく合いますし、増田さんのソロパートは美声だし、シゲは吐息を担当してるので4人それぞれに美味しいところがある楽曲かなーと。チャンカパーナにつながるラテンでレトロな曲調&エロチックな歌詞と、ある意味新生NEWSらしい世界観だったので、初めは耳になじむ分そんなに……という感じだったんですが、コンサートで見てからすごく好きになりました。数年後にまた聞いてみたいな。

9. チャンカパーナ
(作詞:Hacchin' Maya 作曲:ヒロイズム 編曲:CHOKKAKU)
 これは文句なしの名曲。NEWSの新しい代表曲と言っていいんじゃないでしょうか。これから先も、コンサートでイントロを聞くたびに自然と踊りだしてしまうような、ファンに長く愛される楽曲になっていくと思います。
 それにしても、アルバムの中に入っていると余計に「チャンカパーナ」という楽曲がどれだけ素晴らしいものだったのかが際立ってきますね。イントロだけで一気に引き込まれるほど力がありますし、シングルのときにさんざん聞いたのに、アルバムに入ると別の曲のように新鮮でまるで飽きない。
 力がある反面、『NEWS』というアルバムのバランスを一番大きく左右した楽曲だと思いますし、曲順もすごーく悩んだんじゃないかな。きっと“NEWSのアップデート”というのは、「チャンカパーナ」をNEWSの楽曲の中に上手く組み込むということも意味していたと思うので、アルバム聞いてて一番面白いなーと思った部分でもありました。

10. Dance in the dark
(作詞:H.U.B. 作曲:Shusui, RAAY, MARJETKA VOVK, KRT 編曲:RAAY)
「Dance in the secret」のオマージュ。増田さんの一押し。初めて聞いたときに、今年のヴァンパイア曲はこれだろ!!と勝手に思っていた楽曲。笑
 最初は普通のテンションで聞いてたんですけど、初めのシゲマスの掛け合いからして好きになるに決まっていたので、どんどんお気に入りになっていきました。何より増田さんがいきいきしてるw
 今年の夏は「感じる場所がドクドクしてる」増田さんに何人がおちたんでしょうかね……。
 やっぱりこういう曲はやらしい手越さんの独壇場というイメージが強かったんですが、増田さんパートが低音+男の色気を出してきたのでカラーの違うボーカルの掛け合いとしてもすごく聞きごたえがありました。コヤシゲの声の使い方もすごく好きですし、NEWS楽曲の可能性をとても感じた一曲
 特に小山さんの声が本当によく活きてているので、聞いていて楽しいです。
 あと、コンサートのダンスがずるいですよね……。もう4人のダンスでどれだけ魅せられるの?ということに限界まで挑戦したフォーメーションの豊富さと、楽曲を活かした見せ場の連続に白旗をあげるしかなかったです。笑

11. HIGHER GROUND
(作詞・作曲・編曲:ヒロイズム)
 私のブログタイトル「エンドレス・サマー」のオマージュ曲。
 もうお腹いっぱい!と思っている人もいるかもしれないんですけど、やっぱり好きでした。応援歌育ちのNEWSにはずっと自分たちの物語と応援歌を歌ってほしいなーなんて思った。
 ゴール、放て、などWorld Questを想像させる歌詞。
「叶わないものばかり 数えてしまうけど」に胸を締め付けられるけど、NEWSはいろんな思いを抱えながら「まだまだ僕らは強くなる 走り出せ明日へ」「いつか掴み取れよ Higher Ground」「この夢は二度と終わらない」と幸せな未来を果敢に歌い続けるグループであってほしいな。

12. フルスイング
(作詞・作曲:ヒロイズム 編曲:亀田誠治
 去年少クラを見て泣き、秩父宮で泣き、今年の1月にはDVDで見てぼろぼろ泣いた名曲。
 NEWS一人ひとりの決意表明と言えるような楽曲であり、新生NEWSの軸になっていた曲でもあると思います。
 まさかアルバムに入るとは思わなかったんですけど笑、10周年だし4人で出すはじめてのアルバムなので入れたい気持ちはわかります。
 あとは、やっぱり亀田さんのアレンジが好きです。そういう意味ではバランスはよかったのかもしれないです。また亀田さんとNEWSのお仕事があるといいなぁ。
 いろんな思いや記憶がのっかりすぎて、来年からは当分歌わないかもしれないけど、それならそれでいいのかもなーと思っています。
 地味に、「賽を振れ」という歌詞が響いてます。芸能界にいる以上、ギャンブルと同じくらい見通しが立たないことなんてたくさんあると思うわけで。それでも、微かなチャンスのために彼らは進むことを選んだし、これからも「叶えたいとだけ信じて」たくさんの夢を見せてくれるんだろうなぁ。
 
13.CRY
(作詞:MOZZA 作曲:MOZZA, 鈴木雅也 編曲:鈴木雅也
 この曲すごくNEWSだなぁと思って、いつもグッと来てます。初めて聞いたときにぱっと思い出したのが「FRY AGAIN」WORLD QUEST。特にWORLD QUESTとは裏表の関係かなーと思いました。
 あと、私の中で、ツアー中のコヤテゴイメージソングだと思っているところがあります。笑
 手越さんがファンに惜しみなく与えてくれているものだったり、小山さんが話す“NEWS”の存在意義がここにぎゅっと詰まっている気がする。
 NEWSは強くなったし、強くならざるを得なかったグループだと思うんだけど、だからこそ人一倍痛みに敏感で優しい。
「不格好だってかまわない 夢の途中だろ」「明日は強くなれ 涙は今流してしまえ」とか、うまくいかなくてもめげなくて大丈夫、未来につながっているよ、泣きたいときは僕らがいるよ、って本当に優しく背中を押してくれる。
WORLD QUESTの4人はかっこよくて上を目指して走っているまばゆいアイドルなんだけど、その一方で、柔らかい表情でファンに寄り添ってくれる4人もいるわけで。
 最後に「だから泣いてしまおう 今日は」とそっと歌う手越さんの声が、ファンに向けているようにも、自分たちに向けているようにも感じて、一気に感情が揺さぶられます。
 自分の中の余分なものがぽろぽろと剥がれ落ちていくような、とにかく優しく、柔らかくなれる曲。これを聞くたびに、NEWSほんといいなぁ、としみじみ思いますね。


 ソロ曲もありますが、長すぎるのでこの辺で。
 総括は最初にしてしまったわけですが、とにかくバラエティーに富んだ楽曲群と、聞き終わった時のスカッとした心地が癖になるし、NEWSのこの先にわくわくします。
 初めましての人でも心地よく聞けるキャッチーさと、ファンが長く聞き込める仕掛けを両立しているのも頭がいい
 まあ、すぐベッドインしたがる曲がそろっているのには笑いましたけどw

 音楽的なことは詳しくないのでさておき、ここに書いたこと以外にも、歌詞に出てくる虹や星のこととか、楽曲同士のつながりとか細かく見ていくことでまだまだ楽しめる作りだなーと感じています。

 さらに先日、『NEWS』のスコアが全曲収録されているピアノスコアブックも発売されたので、また彼らの音楽がいろんな人の手でいろんな形で表現されていくのかなーと楽しみです。写真やインタビュー、歌割なんかもありますので、こちらもぜひぜひ。

NEWS/ピアノ・コレクション オフィシャル・スコア

NEWS/ピアノ・コレクション オフィシャル・スコア

 あと、9/18(水)と20(金)の少年倶楽部プレミアムでこのアルバムに収録されている「渚のお姉サマー」と、「チェリッシュ」が披露されるとのことなので、こちらもチェックしてみてください♪
 だらだらと失礼しました。
 最後までお付き合いくださってありがとうございましたー!